「僕は友達が少ない 10」感想?とか
「僕は友達が少ない 10」の席順の図で話が盛り上がっているのはどうでも良いのですが、あとがきが途中で切れている件について平坂先生がわざわざ意図通りと明言しているのが少し引っかかりました。そんなわけで、10巻の感想を含めて感じたことを少し。大きなネタバレはありません。
まず、自分が10巻を1回目に読んだ時の感想としては、前半まったり人狼やってるなーと思いつつ後半の展開の速さに違和感がありました。本当にこれでよいのかな…と。で、1日おいて2回目を読むと、やっぱいいつもの読たんのペースの展開じゃないか? 「え?なんだって?」も面白い使い方しているし、夜空と星奈の物語として読めば面白いよね、という感想でした。とはいえ1回目に違和感を感じたのも事実です。
で、あとがきですが、前半は普通のあとがきで追伸の部分が途中で切れています。それで、これがネタなのかミスであるのか疑問を持つ人が出る。多分ホーンテッドのようなあとがきで最後が切れているのであれば、そのことがネタであると認識できたのではないかと思います(ホーンテッドのあとがきは改行なしで一面文字) このズレが今の「はがない」の著者と読者のズレなのかなと思いました。
前半の人狼部分はキャラクターの性格や人間関係を描写しつつ上手くゲームを描写できていると感じました。(キャラクターの立ち回りについて熟練者から見れば色々言いたいことはあるのかもしれませんが)そのため、このぐらいの描写を前半しているのだから後半の展開について違和感を感じるように思ってしまうのではないか、後半の描写自体はいつもの読たんだけど、前半と比較すると展開の速さと描写量が一致していないと感じてしまうのではないかと思いました。
少し話はずれますが、「はがない」の構成は前半の残念ラブコメから中盤の中だるみ、7・8巻の「え? なんだって?」展開からの9・10巻の構成と思っています。
で、2011年のこのラノのインタビューで平坂先生は下記のように「はがない」についてコメントしていました。
「ラノベ部」と「ねくろま。」で作家として書きたいことは大体全部書けたので、そろそろ自分が読者として読みたいものを書こうかなと思って書いたのが「はがない」です。
多分前半はその通りだと思うのですが、中盤の中だるみからの7・8巻は、やっぱり書きたいこと書こうとしたのかなと感じています。
そんな感じで積もっていった読みたいことと書きたいことのズレ、読者の求めている描写と著者の描写の差がそのまま、その人の10巻の評価になっているのかなと思いました。そこにズレがない人にとっては特に問題ない10巻ではないかと。
まあ、著者と読者の思惑が一致して、なおかつ最後にどんでん返しがあって単巻でも楽しめる平坂作品は「ラノベ部2」だと思うので、10巻の展開に不満があって「ラノべ部」を読んだことがない人は読むと良いのではないかと思います。
あと、10巻の話に比べればどうでもいい話ですが、夏コミ受かりました。
2日目 フ-02bです。
理科の一人称を「理科」の話にするか「僕」の話にするか悩み中です。
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